2025年4月30日
盛岡からバスで行く「みちのく潮風トレイル」本格コース2日間《浄土ヶ浜→休暇村陸中宮古→道の駅たろうルート》
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【モデルコース】三陸の絶景と歴史を歩く:みちのく潮風トレイル~1泊2日の旅~

盛岡から浄土ヶ浜へ、三陸の絶景との出会い
盛岡駅からの出発
盛岡駅前(東口7番)7:40発==〔106特急・急行バス〕==宮古駅前9:55着
朝早くの出発となりますが、バスの車窓から眺める岩手の風景は、これから始まる冒険への期待を高めてくれることでしょう。
宮古駅前(3番)10:20発==〔路線バス〕==浄土ヶ浜ビジターセンター10:33着
盛岡駅から約2時間ちょっとのバス旅を経て宮古に到着したら、さらに路線バスを乗り継ぎ、浄土ヶ浜を目指します。
浄土ヶ浜ビジターセンター(11:00出発)

バスを降りたら、いよいよトレイルの入り口、「浄土ヶ浜ビジターセンター」へ。
ここからは自分の足で三陸の大地を踏みしめる旅が始まります。
みちのく潮風トレイルを歩く
(浄土ヶ浜ビジターセンター→休暇村陸中宮古:所要約5時間)
浄土ヶ浜:三陸を代表する絶景スポット

三陸海岸随一の絶景スポットで国の名勝にも指定されている「浄土ヶ浜」は、その美しさから「極楽浄土のよう」と評された景勝地です。
白い流紋岩の奇岩が林立し、青い海、緑の松林とのコントラストが目を奪います。
風景画家の筆が生み出したかのような絶景を、ゆっくりと堪能しましょう。
潮吹穴:自然が作り出す驚異のショー

浄土ヶ浜から北へ進むと、国指定天然記念物や三陸ジオパークのジオサイトである「潮吹穴」に到着します。
「潮吹穴」は、海食洞と呼ばれる、波の浸食でできた洞窟の上部にある穴から、大波の際に最大30メートルもの高さで海水が噴き上がり、その様は圧巻です。
運が良ければ、この自然のショーを目撃できるかもしれません。
休暇村陸中宮古に到着(16:00頃)

一日の冒険を終え、宿泊地「休暇村陸中宮古」に到着します。
三陸の新鮮な海の幸と、ラジウム人工泉の大浴場で、疲れを癒しましょう。
明日への英気を養いつつ、窓外に広がる太平洋の景色を眺めながら、静かな夜をお過ごしください。
【2日目】震災の記憶と三陸の復興を感じる旅
(休暇村陸中宮古→道の駅たろう:所要約7時間)
休暇村陸中宮古を出発(8:00)

早朝の澄んだ空気の中、本州最東端で一番早い日の出を楽しむこともできます。
朝食後は、震災メモリアルパーク中の浜へ向けて出発します。
途中、小鳥のさえずりや潮騒を聞きながら、自然とともに生きる三陸の人々の暮らしに思いを馳せてみてください。
※出発前日までに環境省が整備した「浄土ヶ浜ビジターセンター」へ、途中にある「樫内浜」の波状況確認
☎:0193-65-1690(開館時間9:00~17:00/休館日12/29~1/3)
途中にある樫内浜は、潮汐が高い場合通行不可のため、出発前に波状況要事前確認。
潮汐が高い場合は、迂回ルートあり。(通常コースより約20分加算)
《参考》
環境省・みちのく潮風トレイル「岩手県宮古市浄土ヶ浜・田老ルート」
気象庁 潮汐・海面水位のデータ 潮位表 宮古(MIYAKO)
震災メモリアルパーク中の浜:津波の脅威を学ぶ

かつて緑豊かなキャンプ場だったこの場所は、東日本大震災時に15メートルを超える津波に襲われ、甚大な被害を受けました。
現在は震災遺構として保存され、防災教育の重要な場をなっています。
ここでは以下のような体験ができます。
1.展望の丘からの眺望:震災廃棄物を再利用して作られた丘から、津波の到達地点を示す標識を見ることができます。
2.遺構の見学:被災したキャンプ場のトイレや炊事場が、被災当時のまま保存されています。
3.防災教育展示:津波の科学的側面や、世界中から寄せられた支援についての展示があります。この場所で、自然の力の大きさと、災害に備えることの重要性を実感してください。
松月浜、樫内浜、栃内浜:海岸線の景色を楽しむ
震災メモリアルパークから田老地区へ向かう道中では、松月浜、出発前に波状況を確認した樫内浜、栃内浜といった美しい景勝地を通過します。長い道のりですが、変化に富んだ海岸線の景色を見ながら歩きましょう。
たろう観光ホテル:津波の瞬間を目撃する

たろう観光ホテルは、津波によって破壊された防潮堤の真正面に位置しています。1階から3階の一部は津波で破壊されましたが、4階以上は当時のまま保存されています。外観は自由に見学できます。(館内の見学は下記要予約)
参考:ここでの特別な体験(要予約:学ぶ防災ガイド(一社 宮古観光文化交流協会)/上記所要時間に含まれておりません)
1.ホテルの所有者が撮影した津波襲来時の映像を、撮影された館内6回の部屋で視聴できます。
2.映像を通じて、津波の威力と到達経路を詳細に知る事ができます。
この貴重な体験を通じて、防災の重要性と、自然との共生について深く考える機会となるでしょう。
三王園地(三王岩):波と風が生んだ自然の芸術

たろう観光ホテルから海岸線に沿って歩くと、三陸海岸を代表する景勝地、三王園地に到着します。
ここでは、海から屹立する三つの奇岩「三王岩」が訪れる人々を圧倒します。
1.男岩:中央にそびえる最も大きな岩。海から立ち上がる巨大な柱のような姿は圧巻です。
2.女岩:男岩の左側に位置し、優美な姿を見せています。
3.太鼓岩:右側に配置された岩で、その形状から名付けられました。
これらの岩は、長い年月をかけて波を風の浸食によって形作られた自然の彫刻です。男岩と女岩の地層の傾きは周囲の崖と同じですが、太鼓岩だけは異なる傾きを持っています。これは、太鼓岩が近くから転がってきたものであることを示唆しています。
遊歩道から三王岩を見上げると、その壮大さに圧倒されるでしょう。ここで、大自然の力強さと、時の流れが生み出す美しさを存分に感じてください。
道の駅たろう:地域の味と文化に触れる(15:00頃着)

三王園地から少し歩くと、本日の最終目的地である道の駅たろうに到着します。
ここは単なる休憩所ではなく、田老地区の再生と創生の象徴として、また三陸ジオパークのゲートウェイとして重要な役割を果たしています。
《道の駅たろうでの楽しみ方》
1.地元の味覚を堪能
たろう産直組合「とれたろう」では、新鮮な海産物や地元の野菜、果物などが販売されています。
おすすめは、真崎焼きやサケの串焼き。三陸の味を存分に楽しめます。
2.名物グルメに挑戦
道の駅内の食堂では、ドンコのから揚げ丼やわかめラーメンが人気です。
地元の食材を使った独特の味わいを、ぜひ体験してください。
3.お土産探し
地元の工芸品や雑貨なども販売されています。
三陸の思い出を形に残すお土産を見つけるのも楽しいでしょう。
4.情報収集
たろう潮里ステーションでは、地域の観光情報や道路情報が提供されています。
次回の三陸旅行の計画を立てるのに役立つかもしれません。
ここで、2日間の徒歩による「みちのく潮風トレイル」の旅は終了です。
道の駅たろう16:15発==〔路線バス〕==宮古駅前16:54着
今日の思い出を振り返りつつ、道の駅たろうから路線バスに乗り、宮古駅前に戻り、再び「106特急・急行バス」に乗って盛岡に帰ります。
宮古駅前(6番)18:05発==〔106特急・急行バス〕==盛岡駅前20:20着
注意事項
■トレイルの歩道は自然の中を通り、路線状態が天候に左右されやすいため、ご利用の際は事前に必ず「浄土ヶ浜ビジターセンター」に上記モデルコースが通行可能かご確認ください。
■モデルコースに記載のバス時刻は予告なく変更となる場合がございますので、最新の運行時刻をご確認の上ご利用ください。
■モデルコース利用中の事故及び到着の遅れ等については、お客様ご自身の責任となり、当社は一切責任を負いません。ご自身の判断と責任のもとご利用ください。
セット券のご案内
このモデルコースに記載している「106特急・急行バス」と「路線バス」の乗車券と、道中の施設で様々なサービスが受けられる「ハイカーの証」をセットにしてRYDEPASSで販売しています。都度お支払いいただくよりもお安くなっておりますのでぜひご利用ください。
【セット内容】
◎盛岡駅前→宮古駅前(106特急・急行バス)片道乗車券
★宮古駅前~浄土ヶ浜ビジターセンター(路線バス)片道乗車券
★宮古駅前~道の駅たろう(路線バス)片道乗車券
◎宮古駅前→盛岡駅前(106特急・急行バス)片道乗車券
◆ハイカーの証
◎印の乗車券は矢印(→)の方向にのみ利用できます。
★印の乗車券は、どちら方向でも利用可能です。
【価格】
大人:4,780円
小人:2,390円
【セット券をご利用できない期間】
■2025年8月8日~8月17日
■2025年12月26日~2026年1月5日

参考リンク
環境省・みちのく潮風トレイル「岩手県宮古市浄土ヶ浜・田老ルート」
モデルコースを作成する際に参照いたしました。上記モデルコースを歩かれる方は、こちらのページもぜひご覧ください。
「みちのく潮風トレイル」に関するお問い合わせやご相談はこちらまで。
ハイカーの証についての詳細はこちら。